「 シャンソン・フュネライユ(葬送の歌) 」 用 語 集(ま→わ) で す 

「スペイン墓の魚・室内管弦楽団」の歌詞によく登場する
音楽用語歌詞の一節の意味や、単語の意味などをあげてみました。
「用語集」トップに戻る

「シャンソン・フュネライユ」を理解するカイドにしていただけると嬉しいです。

*****用 語 集 の 見 方*****

何もなし=一般的な民俗学、宗教、歴史的な用語の解説。

**=作者・黒実 音子のオリジナルの単語など

*
=歌詞、セリフの一節の意味など

******************************

本用語集を、できるだけシンプルにする為に、なるべく基本的な単語(例・
魔女、妖術など)は割愛し、一般的に知られていないと思われるような単語
を優先して掲載いたしました。

また、「シャンソン・フュネライユ」に登場する単語でも、楽器の名前に関
しては、できるだけこちらには掲載しないようにいたしました。楽器などに
関しては、スペイン墓の魚・室内管弦楽団の楽器のページを御参照下さい。







マカーブル
死を表わす古い言葉だが、「死などを題材にした中世の
芸術」を指す言葉でもある。



魚のグロリア*
「キリストの栄光」という意味の言葉。
教会音楽の形式の一つ、グロリア(栄光)を黒実がもじった言葉。

参照→「墓の魚」の名前の由来



マシュート
ポルトガルの古い小型ギター。魚の形をしていた。





魔女の音楽**
シャンソン・フュネライユを参照



魔女の苦手なモノ
魔女には弱点、苦手なものもあり、中でも以下のモ
ノが有名である。

水、川
流れる水は魔女の妖術を流してしまうので、魔女は
川をわたる事ができない。


塩は邪悪や妖術を浄めてしまうので、サバトの料理
では塩を使う事が禁止されている。

対抗魔術(妖術)
魔女の悪しき妖術から身を護る呪いが存在する。

子供
魔女は子供が苦手だと言われているが、それは子供が
恐れを知らず、思いもよらない行動に出るからであろ
う。また悪しき心に付け入る事もしにくいため、苦手
というよりも、嫌いなのだと思われる。

十字架、信仰、教会
恐れを抱くが、吸血鬼や悪魔が十字架を恐れるほど苦手
という事はないと思われる。ただ、時として信仰心は、
魔女の邪悪な妖術をはね除け、無効にする。ほうきに乗っ
た魔女が間違って足を十字に組むと、悪魔の魔力は消え、
落下してしまうという。



魔女名**
「シャンソン・フュネライユ」の魔女の世界で言う魔女名とは、
魔女同士が本名を隠している時に呼び合うあだ名、通り名のよ
うなもので、魔女名をサバトで上司(悪魔の場合もある)からも
らう魔女もいれば、自然に仲間内で呼ばれるようになった魔女
名を持つ魔女もいる。また、魔女名を持たず、本名で活動する
魔女も珍しくない。ただ、自分で自分の魔女名をつける事はあ
まり無い。(例・「墓場の支配人」、「埋葬虫のお姫さま」など)



マテ貝
地中海料理に使われる二枚貝。日本では稀にし
か販売していない。



マラーノ
豚の意味。スペイン語。古いスペインでは、ユダヤ教からキリス
ト教に改宗した者を軽蔑してこう呼んだ。また、他のヨーロッパ
諸国がスペイン人を軽蔑して、この名称で呼ぶ事もあった。



マルギナータリクガメ
南欧地域に生息するリクガメ。「シャンソン・フュネライユ」に登場す
る妖術使達は、このリクガメを使った妖術を行う。




マルシ族
古代イタリアの民族。ローマ人達から魔女キルケの子孫と
考えられ、邪悪な妖術使いの一族と思われていた。



マルシ族の遺産*
邪悪な妖術の事を指した言葉。



満月
昔から満月の晩は、魔物達の力が満ちあふれると言われてき
た。月はそれ自体に魔力を持ち、古代から女神信仰などに関
わってきた。魔女は女神信仰と大きなつながりを持つので、
月と大きな関わりを持つ。



ミドリのヒキガエル*
恐らくヨーロッパに生息する小型のヒキガエル、ミドリ
ヒキガエルの事を指している言葉。



ムール貝
地中海などは常食にされている二枚貝。正式名称はムラサキイ
ガイ。日本ではパエリアの材料などで有名(まれにパーナ貝とい
う別の種類の貝が代用されている)。時期、生息地域によっては
毒を持ち、食中毒の原因となる(原因はエサとなるプランクトン
が毒を持つ為、貝が毒を蓄積してしまう為)。「シャンソン・フ
ュネライユ」に登場するスペインの魔女カロニャ・デ・メヒヨ
ンは妖術の調合に、この毒ムール貝(メヒヨン・パサド=腐敗し
たムール貝と呼んでいた)を使っていた。



メディア・ラシオン
スペインのバル(酒場)などで、中皿にのって出てくる料理を指す。
スペイン語。



メヒヨン(またはメヒジョン)
ムール貝の事。スペイン語。



メヒヨン・パサド*
腐敗したムール貝の意。スペイン語。「シャンソン・フ
ュネライユ」に登場するスペインの魔女カロニャ・デ・
メヒヨンは、毒を蓄積したムール貝の事を「メヒヨン・
パサド」と呼んでいた。



免罪符
今は贖宥状と言う。16世紀、カトリック教会が発行した
罪の償いを軽くする証明書。持っているだけで罪の償い
を軽減する効果を持つ。もともとは、通り道フランスな
どの妨害にあって、ローマまで巡礼に行けない者などの
為、特別に教会が発行していた特例書のようなものだっ
たが、後に金もうけに使われるようになり、やがて禁止
された。当時の教会が金儲けに走った事例として批判が
多い。



モリスコ
スペインで、イスラム教からキリスト教への改宗者を指
す言葉。スペイン語。




やどり木のツタ
古代ドルイド教(紀元前のケルト人の宗教)の時代に、神
聖なるオークの木に寄生したヤドリ木は非常に魔術的で
聖なるものとされていた。その文化が後にキリスト教に
取り込まれ、キリスト教でもヤドリ木は神聖な植物と
なっている。



ユダヤ人
パレスチナから派生し、ヘロデ王や、ソロモン王の統治し
ていたユダヤ王国が滅びた後、世界中に散り散りになった
民族。ユダヤ教という独特の宗教を信仰し、独特の魔術体
系も持っていた。歴史上、世界各地で差別、迫害を受けて
きた為、特殊技術などを身につける事で、生き残ってきた
者が多く、各特殊分野で才能を開花させてきた。当時、反
キリスト教的として嫌われていた職業、金貸しなどもその
一つで、金貸しにはユダヤ人が多かった。金貸しなどをし
ていた為、キリスト教徒の間では悪魔との繋がりなども信
じられた。悪魔はユダヤ人によく化けると言われている。
現在ではその血も混じりあい、外見的にわかる純潔のユダ
ヤ人という人種は存在しない。その為、ユダヤ教に入って
いる者をユダヤ人と呼ぶ考え方もあり、その場合は、ユダ
ヤ教徒ならばアメリカ人もインド人もユダヤ人と呼ばれる。
「魔女の音楽」に登場するようなユダヤ人は、古い時代の
人物なので、民族的な意味を強く持っている。




ラシオン
スペインのバル(酒場)などで、大皿にのって出てくる料理を指す。
スペイン語。



リスボア
ポルトガルの首都。リスボン、リシュボアとも
いう。



リスボン
ポルトガルの首都。



リベラリスト



リル・シュ・ラ・ソルグ村
南フランスにある古い歴史を持つ小さな村。



リンゴマイマイ
ヨーロッパのカタツムリ。食用になる。フランス料理の
「エスカルゴ」などの材料。ぶどうの葉を食べさせ、育
てたものが最高級とされている。だが、野性の固体は寄
生虫の巣になっており、非常に危険。



ルン・ファンド
アルゼンチン・ブエノスアイレスの下町の隠語。
他の外国語とスペイン語が混ざり合わさってで
きたアルゼンチン特定地域の方言のようなもの。



老獪
年老いて、ずる賢くなる事。小賢しくなる事。



ろくでなし
誤解される事が多いが、ファドも、タンゴも、も
ともとは娼婦や、安酒場をたむろするゴロツキ、
ヤクザ者達が歌う音楽だった。ろくでなし、なら
ず者は彼らにとってはある意味、ほめ言葉だった
と思われる。南イタリアのタラントも含め、男同
士のナイフの決闘などを歌った歌は南欧に多い。




若きフランス
18世紀にフランスで、きどった芸術家気取りのロ
マン派の若者を指して呼んだ言葉。



我らがスペイン人の知恵*
「イベリアのサバト・第2書簡・墓の香り漂う集会編~練習
劇台本~」の中で、スペイン人の妖術使が自分達の国の妖術
を指して言った言葉。





葬送のラテン楽団・公式サイト
スペイン墓の魚・室内管弦楽団
「人生とは一つの葬儀なのだ」厳粛で陽気な葬送の歌の世界♪
inserted by FC2 system