◇なぜ「墓の魚」なのか? 〜バンド名の由来〜◇
楽団名である「墓の魚」の
墓
は
「メメント・モリ哲学」
をさし、
魚
は
「キリスト教」
をさしています。
◇◆「墓場」について◆◇
ヨーロッパの古典哲学や、古典芸術にはよく「墓場」という言葉が登
場します。
それは当時、芸術の世界において「墓場」という場所が、
あらゆる人
生の終焉の地であり、人間の繁栄と虚しさ、皮肉、愛、生、
死、全て
を表現している哲学的、文学的な場所、言葉だったからです。
西洋において「墓」や「死」をテーマにした芸術は、伝統的なジャン
ルの一つとして何百年も前から存在し、鑑賞されているのです。
そういった芸術ジャンルを
「メメントモリ芸術」
と言います。
「メメントモリ芸術」は、現代の(日本の)芸術では、ほとんど見る
事ができませんが、クラシック音楽、ヴァニタス、古楽(中世ヨーロッ
パの音楽)、オペラ、フラメンコなどの音楽から、ボードレール、ゲ
ーテ、シェイクスピア、18世紀の墓場派の詩人達など、古い時代の
芸術では、とても愛された普遍のテーマでした。
「墓場」には、「繁栄に対する皮肉」などの意味もあり、また、中世
フランスのトンボー(墓)という音楽ジャンルがそうであったように、
「追悼」を表現する言葉でもあります。
◇◆「魚」について◆◇
イクトゥス
といって、西洋精神の根底を担っているキリスト教のシン
ボルが「魚」である事から来ています。
すなわち
「墓の魚」
とは、
「キリスト(=西洋精神)への追悼」
とい
う意味を持った名前なのです。
墓の魚・公式サイト