「イベリアの豚・夜の七つの幻想　[記録としての古詩と当世詩]」
皆さん聞いて下さいな[古詩]

作詞作曲・黒実　音子




***女***
皆さん聞いて下さいな
この気持ち　この想いを
ああ　私はなんて愚かな女なのでしょう!!

私はただ恋をしただけ
だけど恋をした相手はナイルの地の若きファラオで
そこからいつも私の苦難は始まるのです

心を這うのはムカデ、ウジムシ
金色の寝台に憧れて
あの方に抱かれる事を夢見ている朽ちた亡者

あの方に薔薇を届ける為に
罪を犯すの　ああ　どうか軽蔑しないで
所詮、嫉妬に狂い　墓地で朽ちていく女よ

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強いていうなら
あの瞳　あの手足　あの心を
孤独が包み　闇が離れない
あの方の寂しそうな声を

私は愛し　私は想おう
ああ　この苦しみで死んでしまうほどに
ああ　女神よ　女と哀れな嫉妬を司る神よ
私の為に泣いておくれ
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