「救われない事こそが救いなのだと」
作詞・黒実 音子
墓地の孤独な風の音を聞いている
遠い海の彼方から運ばれてきた潮と、
話さない死の香りを嗅ぐ
ムール貝が!!
ムール貝が死者達の魂を
ついばんでいるのだ
橈脚類の骸の上で、
それらは汚物のように固まってゆく
だが、いつかは浄化される時が来るのだ!!
どんな汚いものにも、
救いようのない腐敗した海藻にすら
主の王国の栄光の光は
ふりそそぐのだから
救われない事こそが救いなのだと・・
神はいないからこそいるのだと・・
溝鼠のような救えない愚か者すら
いつか気づく時が来た時に、
死者も、ムール貝も、愚か者も、
アナタも、私も、腐敗した海藻も、
ようやく互いを許す事を讃えるのだ